千古の家(坪川家住宅)

江戸時代初期に建てられた福井県内最古の茅葺民家。正面が入母屋造り、背面が寄棟造りの茅葺屋根で、外回りは杉皮張りの壁に障子の白が清楚な美しさを見せています。主な柱は「ちょうな」や「やりがんな」で仕上げられた栗材が使われています。二股に分かれた「股柱」が母屋と下屋の桁を支えています。桁行は14.5メートル、梁間は10.3メートル、当時としては豪壮な構えで、中世地方豪族の生活様式を伺い知ることができる貴重な建物です(国指定重要文化財)。坪川家は坪川但馬貞純の子孫と伝わり、貞純は平安後期、院の警護にあった北面の武士・源頼政の後裔といわれています。